俳優おたくの掃き溜め

舞台や若手俳優のおたくが好き勝手書くところ

▫応援するということ▫️

 

泣きそうになる匿名はてなダイアリーを見てしまった。

 

https://anond.hatelabo.jp/20170715094250

 

 

 

非常に胃に来る内容でした。「応援」の在り方について、役者側から言及したお話。

 

▫茶の間(在宅)に覚悟しておいて欲しいこと▫ - 俳優おたくの掃き溜め

▫「行けないけど応援してます」が非難される理由▫ - 俳優おたくの掃き溜め

 

過去エントリーでも度々話題にあげていた内容ですが、あーまぁ、ドンピシャって感じですよね。

 

 

本当にこの世界は競争社会。生き残れるのは一握り。大きい舞台に出るまでも大変だし、仮に1発当てて大きい舞台に出ておたくを付けたとしても、そこからおたくの数を維持するのはとても難しい。2.5俳優(って言い方も好きではないが)がストレート舞台に出た途端に客入りの悪さでえらいこっちゃみたいなのもよく見かける。かつて有名だった俳優がひっそり引退していく様も度々見てきた。

 

私は演じる側の人間ではないものの、演じる側の人間の友人は何人かいる。ある程度おたくをつけている人から、まだおたくを付けてないアンサンブルの人まで様々(ってほど多くもないけど)。聞くところによるとやはりとても大変そうである。稽古場が家から遠くて交通費どうしようとか、その間のバイトどうしようとか。役者の仕事は好きだから続けたいけど、生活がギリギリで大変…と嘆く声もよく聞く。

 

でもみんなこの仕事が好きで、好きだから生活が苦しくても頑張れると言う。そんな友人達を私は心底尊敬しているし、これからも頑張って欲しいなぁって思うので少なくとも1回は舞台に足を運ぶようにしている。もちろんチケ代は全額出すしグッズも買う。私なりに応援をしているつもりだ。

 

 

 

で、最初のエントリーでも言及されている売上ランキング。これね!ほんと!あるからね!売上がモロに客に見える鈴木〇さむ氏が絡む舞台とかあるけど、あれに近しいものは普通に裏側では繰り広げられてます!まじで!*1

なので先日某劇団の売上に応じた報酬みたいのが公表されて批判を買い、結局内容変更されたっていう騒動もあったけど、こちとら売上に今後の人生かかってる役者を多々知ってるので「塩おにぎり出るだけ良心的じゃね?」って思ったよ。だって別途ギャラは出るんでしょ?まぁ売上がおたくにモロわかり状態にして競争を煽る手法は良くないと思うけどね。

 

 

とにかく前のエントリーにも書いた通り、舞台俳優は売上至上主義なんです。映像の俳優やゆーちゅーばーと違って広告収入とかないんで。だからほんと、頼むから、推しの活躍をこれからも「応援したい」なら、現場来てください。ほんと。まじで。

 

 

 

ただ、おたくにだって事情があることもわかる。

 

趣味に費やせる時間やお金は十人十色だし、応援の仕方も1人を全力で応援するパターンもあれば、複数の人を広く浅く応援するパターンもある。こればかりはあまり無理しろとも言えない。無理が続けばそれだけそのおたくの「おたくとしての寿命*2」を縮めることに繋がるから。

例えばチケット捌けてないなーって思ったらチケットを買い足して友人知人を無償で招待する…っていうのは濃いおたくならまぁ珍しくもないやり方だと思うんです。私もやるし、おたくの友達に招待されることもあります。だけどそうやって自分のキャパギリギリかキャパを越えてこれをやり続けるのは、かなり苦しい。苦しくてもそれなりの見返りがあればいいのかもしれないけど、見返りがあるとも限らない訳で。しかもこの方法ってその場では確かに席は多少埋まるかもしれないけど、結局その俳優におたくがつくわけでもないから長期的にそこまで有益な手段ではないと思うんだよね。決してその手段を否定はしないんだけど、無理はよくないよなっていうのはある。そこまでしてくれ!なんて言う俳優はたぶん(思ってたとしても)いないと思うし。

 

 

話を戻します。

 

つまりおたくにも事情があるから、全通バッチリ通える人もいれば、1~2公演が精一杯な人もいる。またはたまーにしか行けないって人もいる。それはもうしょうがない。自分の身の丈に合った方法で応援して、楽しめてるおたくが1番勝ち組だと思うし。

 

でもやっぱりその俳優をこれからも見ていたいなら、応援したいなら、なるべく現場に行ってお金落としてほしいなーって思う。舞台俳優は無償コンテンツではない。売上が少なければ収入も少なくて、ご飯が食べれなければ生きていけない世界だから。生活のために夢を諦めなきゃいけなくなる世界だから。売上が少なければまじで家で塩おにぎり食べてるかもしれないよ!いやほんと冗談じゃなくて!

 

 

 

最近は私が思うに舞台に行ったり俳優を推したりするおたくの数に対して、若手俳優の数がちょっと多いと思う。需要と供給のバランスが崩れてきてる。つまり原作厨を新規顧客として捕まえるのが難しくなってきてるのかなーっていうのを実感している。だからこれからはだんだん俳優同士でおたくの奪い合いになっていくんだと思う、てか既にそうなってきてる気がする。おたくを他の俳優から奪うってかなり難しいから、これからは生き残りがもっと厳しくなるんじゃないかなーって予想している。

 

 

私は推しの活躍をこれからも観ていたい、応援させてほしい。おたくとしての寿命が尽きるまでは。まあ売れたら売れたで変なおたく付くのは嫌だなーとか*3、遠くに行ったら寂しいなーっていうのはある。ただそんなことよりも大前提として末永く応援するには推しをもう少し高いところまで押し上げていかないと、いつか推しを応援できなくなる(=推しが役者を辞める)日が来てしまうかもしれないことの方がよっぽど困る。なので、売れたら売れたでびーびー言いそうな気がしなくもないけど、「これからも応援したい」という欲のために推している、現場に通うのである。

 

茶の間の存在自体は否定しない。茶の間は可能性だと思うから。茶の間から現場厨になる可能性を秘めてるから、消えろとかは思わない。でもやっぱり「行けないけど応援してます!」 とか役者に言っちゃう人はとりあえずよく考えてほしい。いや本当に仕事や学校がくっそ忙しくて今回は泣く泣く無理なんです…とかならギリッギリ、百歩譲って認めよう*4。でもそういうことリプしてる人のホームに飛ぶと、結構遊んだりする余裕あるっぽいし他の現場には通いまくってること多いからね。これはもう控えめに言って黙ってろ✩って思うし、推しがいつか消えてもびーびー言うなよ!?びーびー言い出したらはっ倒すぞ!?

 

 

 

最後に

 

 

冒頭のはてな匿名ダイアリーを書いた方へ。

 

その苦しみを私はおたくという立場でしかないけど痛感することがよくあります。力不足で申し訳ない…と思うこともあります。お前俺のおたくじゃねーだろ、そう思うなら推せや!って話かもしれません。ごめんなさい。

 ただ、決して自分をあんまり卑下しないでほしいです。あなたの片手で足りるようなファンは、きっとあなたが自分を卑下する程に苦しむと思うんです(今回は匿名という形なので大丈夫だと思います。溜め込んで爆発してしまうよりはこういう形で吐露してもらえた方がいい)。そのファンはきっと貴方のことが大好きだと思うんです。たぶん他の誰よりもキラキラして見えていると思うんです。それは他の誰でもない、貴方がいいから応援してくれてるんだと思います。数は少ないし、貴方の望むものではないかもしれないけど、どうか片手で足りるファンでも、そういう存在がいることを誇りに思っていてくださいね。いつかその片手で足りるようなファンが「応援しててよかった!幸せ!」と周りに誇れるような俳優で、これからもあり続けてほしいです。私はきっと貴方のおたくではないから結局口だけになっちゃうけどね。「これからも頑張る」と言ってくれる貴方と、貴方のファンが、幸せって思える毎日…夢を叶える日が訪れることを願っています。

 

 

 

*1:私も最近まで知らなかったんだけど、某役者のマネージャーがうっかりSNSで口滑らせて知りました。しかも単なる売上自慢みたいな感じだったのでいつか面と向かう日があったらうっかり髪の毛掴んで引き摺り倒しそうなので2度と会いたくない

*2:詳しくはいつか書きますが、ざっくり言うと応援出来る時期は限られているって話

*3:自分を棚に上げてなに言ってるんだっていう異論は認める

*4:ここで「おめーに認められる筋合いねーよ」というのはぐう正論

▫️二つの乙女ゲーム舞台に見た、2.5乙女ゲーム舞台の在り方▫️

 

縁あって最近乙女ゲーム舞台を2作品観劇致しました。

 

イケメン戦国 THE STAGE~織田軍 VS "海賊" 毛利元就編~ | 公式サイト

(こちらのリンクはこれからの新作ですが、観劇したのは真田幸村編)

 

夢舞台 艶が~る 初宴 | 2017年6月17日~25日 全12公演 新宿村LIVEにて上演!!

(こちらは現在公演中、明日千秋楽かな?)

 

 

結論から申し上げると、両方期待値低かったのに実際観たらとても良作でした。ナメてました。

 

 

 

どちらも歴史上の人物と恋愛をする乙女ゲーム「イケメン戦国」と「艶が~る」を原作とした舞台です。私はいずれもゲームはあまりよくわからない(ちょっとだけプレイしたり調べたりはした)状態での観劇でしたが、舞台作品としてしっかり成立する作品だった為、かなり楽しんで観劇することが出来ました。

 

 

 

 

今は2.5舞台が本当にたくさん世に生まれています。その中には「人気原作を人気俳優使えばお前ら満足だろ?」と思いっきりこちらの足元を見ている作品もあります。足元なんていくらでも見てくれやとは個人的には思っているものの、それでクソ舞台を投げつけてくるのだけは勘弁していただきたいものです。稽古期間10日間とかって舞台もありました。案の定クソ舞台でした。控えめに言って消えてください。

 

 

 

 

で、先述の2作品。どちらも特筆するべきは  

【殺陣】 でした。

 

 

乙女ゲーム舞台といえばヒロインとキャラクターの絡みが見所っていうのが一般的ですが、この2作品はどうしてそこまで本気出した??という程に殺陣のクオリティが高かったです。少なくとも乙女ゲームでやるレベルの殺陣じゃないです、いい意味で。

 

 

 

ちょっと話が逸れますが、かなり前に友人が推しがちょっとした運動会的イベントに出た時に「推しの運動してる姿は至高」というお言葉を述べられました。私も大昔推しがそんな感じのイベントに出た時、決して上手くはなかったけど、運動する推しの姿はとてもとてもかっこよく感じた思い出があります。動ける男性はそれだけでかっこよさ5倍増しだと思うんですけど、皆さんもそうは思いませんか?

 

乙女ゲームはプレイヤーをドキドキさせる、ときめかせるのが魅力だと思うんです(あんまりやらないからよくわかんないけど)。2.5次元化されたその乙女ゲーム舞台を観に行くのも、そういうドキドキを求めて…という感じ?なのでしょうか?いずれも原作おたくではないのでその辺りの需要はよくわからないけど…。

 

上記2作品の他にもいくつか乙女ゲーム舞台は観たことあるのですが、なんか作り手が勘違いしてるんじゃね?って思うことが前々からあったんです。それは「イケメン並べてイチャコラさせたらドキドキするだろお前ら」って思われてないか?ということ。個人的にはその考えには断じてNOを叩きつけたい。

 

私達は!それよりも!推しが!運動したり!歌ったり!踊ったり!殺陣したり!そういう姿に!ときめくんです!一生懸命で!華麗な!姿が!観たいのだよ!

(イケメン並べてイチャコラしてる姿が見たいという方、ごめんなさい)

 

残念ながらそんな勘違いをしたまま舞台化される作品も多々目にしてきました。でも上記2作品は、しっかり客席の需要を理解して、ストーリーとイチャコラシーンを大切にしつつも、殺陣にパラメーターを大きく振ってきたのは大正解だと思います。いやまじで両作品本当に全員かっこよかったです。ちょろいので好き好き湧いてしまいました。しっかりときめきました。

 

 

 

もちろん両作品とも殺陣だけではなく凝ったセットで世界観を支えて、ストーリーも原作をやってなくてもついていけるように組んでいたり、笑いや遊びの要素も含ませて飽きさせない工夫がたくさんあったのも印象的です。単純に舞台作品として観ても面白いものだったと思います。原作おたくではないのでキャラクターの解釈違いとかは特になかったのですが、どちらも原作ファンの方にも好評のようでした。

 

 

 

どちらも「乙女ゲームだから…」と敬遠してしまうには実に惜しい作品だと思います。確かに乙女ゲームって、ぶっ飛んだ設定とかで思わずつっこみたくなるような事もありますが。そこは普通のファンタジー舞台も同じことが言えるかなぁと。殺陣は特にどちらの作品も男性でもときめけるレベルでした。是非男性にも観ていただきたいです。

 

 

世の中にもっとこういう「舞台作品としてしっかり練られた2.5舞台」「客席の需要をちゃんと理解した乙女ゲーム舞台」が増えていったらいいのになぁと。

久々に乙女ゲーム舞台として、舞台作品として、良作と呼べる先の2作品を観劇して思うのでした。

 

そしてただネームバリューと役者で釣ってクソ舞台投げつけてくる制作は消えてなくなれ✩

 

 

 

 

▫やる気と態度の話▫


若手俳優の仕事は最近特に多岐に渡っていますね。アイドル活動やゲームアプリの声優など。毎月のようにイベントを打ってる方もたくさんいらっしゃいます。


それらの仕事は俳優自身がやりたくてやってるものもあるかと思いますが、やりたくないけど仕方なく…という仕事も決して少なくないはずです。事務所が持ってきた仕事も、断る権利がない人がほとんどだと思うので(もちろん事務所にもよる)。




で、仮にやりたくない仕事がまわってきた時。露骨に態度に出る人が苦手です。


いや、わかるんだ。やりたくない仕事だろうなっていうことは。他の仕事の方が夢中だっていうのも、この仕事は確かに微妙だなっていう気持ちはわかる、わかるよ。



でもやっぱり拒否権がなくても引き受けたお仕事なんだから。せめて内心どう思っててもいいから、外側にいる私達にそれが露骨に伝わってくるような態度はやめてほしいかなぁって思います。

おたくだって「仕事大好き♡」とか言ってる人ほぼほぼ見たことないです。だいたいみんな脳内で何度職場燃やしてるかわかんないくらい、仕事嫌いです。でもみんな何度脳内で上司ぶち殴っても、実際問題ニコニコ笑顔(を装って)頑張ってます。推しに会えるその日のために、嫌々なのを隠し、頑張って仕事してます。
おたくうんぬんというより、社会人としてやっぱり仕事は真面目(風)にやるって当たり前だと思うんです。



若手俳優なんて特に人前に出る仕事ですし、ある意味夢を売る仕事です。それが嫌々やってる感じ(=現実)を露骨に出してきたら萎えませんか?私は萎えます。幻滅します。少なくともこの現場は行くのやめようとか、お金使わんどこって思います。最悪の場合、その人の人間性疑います(極論)。


あなたにとって嫌なものでも、他の人は大好きだったりするんです。自分が大好きなものを、演じる側に否定されることはすごくつらい。好きだ好きだと言っても、まるで空を切るような感覚。好きだって言うことが、まるでいけないことのように感じてしまう感覚。おたくって基本的に自信が無い生き物だから、誰かに肯定されないと結構しんどいです。他人に否定されることについては大丈夫でも、演じる側に否定されてはどうしようもない。





繰り返しますが好きな仕事と嫌な仕事があるのは当然です。そこを咎めたい訳ではない。嫌な仕事を好きになれ!とは言いません。

でも嫌な仕事でも、多かれ少なかれ自分の周りでいろんな人といろんなお金が動いていることは忘れないでほしいです。そしてコアなおたくに見抜かれたり周りに愚痴るくらいはしょうがないとして、茶の間にまで「あの人この仕事嫌いだよね」ってバレる程の露骨な態度はやめてほしいです。やるからには、ちゃんとそれなりにはやってほしいです。


数年後その態度が、あなたの首を絞めることになりませんように。



(と言いつつ、仮に推しがそういうのを偽り続けてメンタルしんどくなってるってわかったら)(それはそれでおたく的にしんどかったりするから)(バランス難しいね)



※当方推しは無関係です


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


お久しぶりの更新になります。
気づけば読者数は250突破してました。いつもスターや読者登録ありがとうございます。


結構いろんな事案について途中まで書いて下書き保存はしているものの、いろんな要因もあってなかなかしっくりくる文章に仕上がらず、更新が滞ってしまっています。もし楽しみにしてくださってる方がいらっしゃったら(いるのか?)申し訳ありません。


本来このブログは140文字に収めきれない愚痴を吐き出すために、日陰でこっそり始めたブログでした。なので正直いくつかの記事がバズったことは想定外で、たくさんの方の目に触れることに怖さを感じているのは事実です。なので一時期はブログごと消してしまおうか?と思っていたこともありました。


ただエゴサ魔なので()皆様の感想を結構よく見ているんですが、何かの役に立てていたり、共感を得られることはやっぱりすごく嬉しいです。あとフォロワーさんにもほとんどの人には正体を明かしていないので、フォロワーさんが当ブログ記事を非難してたり、逆に私のこと嫌いなんだろうなぁって人が当ブログ記事に共感をされているのとかも、なるほどなーって思うこともあります。


なのでこれからもタイトルにふさわしく単なる1人の俳優おたくの掃き溜めとして、好き勝手書き綴っていけたらと思いますので、ふわーっと見守っていただけたら嬉しいです。



ちなみに更新滞ってる間に、うっかりペンが滑って推しには明かしてしまいました(笑)やっちまったな!!!!

▫最前おまいつ問題▫

最近話題の最前にいつも常連がいることに対するアーティストの苦言に纏わるお話。




まずLIVEと舞台だと最前の価値が違うとか楽しみ方が根本的に違うという所は1度棚に上げていきます。




今回は「仮に若手俳優がこういうことを言ったら」という切り口で書いていこうと思います。



とりあえずちょこちょこTLを賑わすこの話題、私はこんな目で見てます。


「おたくが選べるほどいるって貴族ですねうらやましいですはい」

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若手俳優とか地下アイドルが最前おまいつにこんな事言ったら、俳優生命・アイドル生命に関わるって子がほとんどだと思います。それだけ課金勢の数は少なく、貴重です。課金勢って何故か厄介なおたくが多くて、本当は同じく「おまいつ最前空気読めよ……」と思ってても言えないだろうなぁって思います。いつも最前いてごめんね、推しさん。



さすがに後ろ行けよとかはおたく人生ではまだ言われたことないです。ですが仮にもし言われたら、または私に対してじゃなくても他のおたくにそういうことを推しが言ったとしたら、私はその時点でたぶん降ります。いや、確実に降りる。






そう確信するに至ったエピソードを1つ。


推し以外にちょっといいなぁって思う俳優がいたんです、昔。それはもう茶の間レベルじゃなく、実際現場に積極的に行ってて、その人の舞台と推しの舞台と被ってた時も、1日だけ推しを干してそっちの現場に行くくらいにはある程度推してた子でした。


ある公演終演後にその子としゃべる機会があったんです。彼は私の顔を見るなり驚いた顔で「え?今日何処で観てたの?」と聞いてきました。ちなみにその日は後列で観てたので、まぁ気付かないだろうなぁって思ってました。

私「○○列の下手側だよ」
彼「そうなんだ!ごめん気付かなった!」

ここまではまぁ良かった。別に探してくれなんて一言も言ってないけどって思ったけど。でもこの次に彼が発した言葉に耳を疑った。

彼「俺さぁ、7列目より後ろって見えないんだよねー!」


わかる!わかるよ!わかってる!見えないに決まってる!そしてこれが彼なりの優しさだってことは!わかる!悪びれる様子もないし!わかるよ!ほんと素直だね!?

でも私は最高に腑に落ちなかった。それは認識されなかったことではなくて。この人にとって見えない7列目以降の客を何だと思ってるのかと。



私はそもそも舞台を観るにあたり、何度も言うけど客席のことはじゃがいも畑だと思っててほしい人間なんです(ファンサ舞台を除く)。カテコで構われたらふぎゃー好きいいってなるけど(ちょろい)、芝居してる最中は出席確認とかしなくていいから芝居に集中しろ!?って思うタイプです、当たり前だけど。




客席は後列も前列もひっくるめて1つの空間です。運営がその座席の評価を値段等で区別する、私達が譲渡などで座席の優劣を区別するのはわかる。でも演じる側が、芝居をする側が最初から聞かれてもいないのに前列と後列区別するのはどうなのか?後列を「見えない」と切り捨てるのはどうなの???君達は客席の値段が後列も前列も値段が同じなら、同じくらいいいものを届けなきゃいけないんだよ???実際問題それが難しかったとしても、後列のお客様のことだって満足させる気持ちで挑まなきゃいけないよね???



結局このやり取りの後、急速に彼に対するモチベーションは落ちまして。手持ちのチケットは引き取り手の見つからないものだけは自分で行って、後は全部手放してしまいました。面会もしませんでした。たぶんもう話す機会もないと思います。

いつか2.5マジックが解けた時に。埋まらない8列目以降を見て、後列を埋める客の有り難みに気づけたらいいね。





話を戻していきます。


つまりおまいつ最前を煩わしく思うのはしょうがないと思ってます。でもそれを声に出して言う人って、後列のことをどう思ってるのかなって考えてしまいます。歌は、お芝居は、演者の目で見える範囲にしか届けられないもの?なんで後列のファンに、前列と同じくらい素晴らしいものを届ける!という気持ちを諦めてしまうの?



私は先のエピソードで彼のプロ意識(?)の無さにも辟易しましたが、彼に「俺に見えない後列なんて」と切り捨てられた気持ちになりました。むしろそっちの方が正直ショックが大きかったです。


後列にも客はいます。
前列の方が楽しいとか、ファンサ貰えるとか、強いオタクとかあるのもわかります。でもおまいつ最前に苦言を呈する人って、きっと後列を自ら軽視してるんだろうなって思ってしまいます。歌やお芝居は、自分の見えない後列にもちゃんと届けなきゃいけないのにね。




余談。

いじわるですが(?)最近推しに「今日どこにいたかわかった?」と聞いてみました。絶対に舞台上からわからない席に座った日、たまたま面会出来たのでなんとなく。普段絶対そんなこと聞かないんですけどね。

そしたら推しは「わからなかった」と答えました。ですよねー!そして更にいじわるな質問をぶつけてみました。



「普段舞台上から客席ってどの辺りまで見えてるの?」


推し
「ちゃんと全部見えてる。でも今日は満員だったので客席全体を見てたから……」


いや、全部見えるわけないんです。そこそこキャパのある劇場(と言っても中規模分類だけど)だったので、後列からだと客席からだってオペグラほしくなる感じだったし。視力もさほど良くないって知ってるし。

でも推しはちゃんと後列を「見えない」と切り捨てるのではなく、一つの空間として見てくれていました。全部見えるなんてきっと嘘なんだけど、ちゃんとその嘘で私に夢の魔法をかけてくれた。本当に素敵な人だなぁって思った瞬間でした。きっとこの質問の意図は気づいてないと思うけどね。


これからもきっと最前に私は座ることが多いと思います。どんなに大きな劇場でもなるべく頑張りたい。でもきっと難しくなる時だってあると思います。でも後列からもあなたを応援している人がいることを覚えててね。そして劇場の最後列まで、これまでと同じくあなたのお芝居をしっかり届けてね。



(結局ノロケで終わった)

▫茶の間(在宅)に覚悟しておいて欲しいこと▫

 
 
 
さて今回は「茶の間(在宅)」について、もやっと思っていることを書いていこうと思います。いつも通り好き勝手書きますのでご了承ください。
 
かなり前のエントリーの余談で書いた「茶の間に覚悟してほしいこと」をもう少し掘り下げていきますね。
 
 
 
 
 
まずここでの「茶の間(在宅)」の定義をはっきりしておこうと思います。一体どこまでが茶の間なのか?という線引きは界隈によって様々かと思います。
 
 
なのでここではとりあえず!とりあえずね!「茶の間(在宅)=推しの出演作品があっても全く現場に行かないおたく」という事にして話を進めていきます。1作品に対して1公演でも足を運んでいれば茶の間ではない、と今回このエントリでは【とりあえず】定義付けをします。
 
 
 
 
 
 
しかし推しへの時間やお金の使い方は、前にも述べたとおり人それぞれだと思います。なのでくどいようですが、茶の間が決して絶対悪だとは言いません。ただ現場に行かない(=推しにお金を落とさない)茶の間さんには、これだけは覚悟をしておいて欲しいことがあります。
 
 
 
 
それは
 
推しが突然引退しても
『あの時現場に行ってれば…』とか
ゴチャゴチャ言わないでね
 
ということです。
 
 
 
 
 
俳優は立派な「職業」です。ひとつの世界観の中で1人の人物を演じて、私達に感動を与えて、(いろんな意味で)夢を与えるお仕事です。私達はそんな夢や感動を与えてくれる人に、その対価として「チケット」や「グッズ」を買い、人によっては更に「プレゼント」を+αの対価として支払います。
 
 
決して俳優は「職業」であり「慈善事業」ではないのです。いくら綺麗事を並べたとしても、彼らもお金がなければ食べていけないというのは、間違いのない現実です。
 
 
 
 
 
もうひとつ、彼ら若手俳優を抱えている芸能事務所からの視点です。
 
 
 
芸能事務所にとって若手俳優は「商品」で、私達は「顧客」です。事務所は若手俳優という商品を売って、私達の払うお金で収入を得ています(もちろん他にも収入源はあるけど)。売れる商品はどんどん前に出しますし、逆に売れない商品は持っててもしょうがないのでいずれ手放すことになるかもしれません。
 
 
 
 
突然ですが……携帯アプリなどのゲームで「基本無料」の課金アプリ、みなさんは利用されていますか?最近は課金しなくてもそこそこ楽しめるものもたくさんあります。
 
ただそのコンテンツを無課金でそれなりに楽しめるのは、そのアプリは「広告収入がある」そして「課金勢がいる」から成り立つのです。こちらもゲーム会社は商売ですから、何かしらの利益がないと運営していけません。
 
 
俳優やアイドルで置き換えてみると。
 
 
テレビに出られるような芸能人のほとんどは、その存在が広告塔です。広告塔になるからテレビに呼んでもらえるわけです。○○くんが出てるから観よう!という無課金勢がたくさんいれば視聴率が上がる、話題になる。CMであれば商品が売れる。その対価をテレビ会社やCMを出した会社から収入として得る、という感じ。だから映像系の芸能人は茶の間が多くてもいいんです。メイン収入は「広告収入」なので。
 
 
では舞台に出るような若手俳優はどうでしょうか?視聴率という指標はないので「集客力」が問われます。その集客力の理由が、ファンサでも演技力でもとりあえず何でもいいです。
彼らの場合はその報酬の配当も結構シビア。チケットを予約する際に俳優の名前を指定するような舞台は恐らく「チケットノルマ」があるか、ノルマはなくても確実にそれぞれの俳優の集客力を測っているはずです。
 
たくさんチケットを売れば、たくさんグッズを売ってくれれば、それだけの金額的報酬も得られるはず。それに次の作品も呼んでもらいやすくなるという長期的な報酬も得られるでしょう。課金勢が必死に花を出すのも、オタク同士のマウント合戦的な意味合いもありますが、「こんなでかい花を出せる課金厨がこの俳優にはついてます!だからあなたの所で是非この俳優使ってくれたら金落としますよ!」と関係者などにアピール目的…というおたくも結構いるくらいです。
 
つまり舞台俳優の場合、だいたいが「課金勢がいる」ことで収入を得ることになるのです。
 
 
 
 
では舞台俳優に「無課金勢」が溢れたらどうなるでしょうか?もちろん無課金勢が一定数いる分にはかまわないのでしょうが、課金勢がいなくなって、無課金勢が全てを占めたとしたら?
 
SNS上ではものすごく人気があっても、いざ2.5じゃないストレート舞台や個人イベントに出た時に、全然チケットが売れず来てくれる人がほとんどいなかったら……?
 
集客力がなく収入もない俳優は、最初に述べたとおり食べていけなくなります。食べていけなくなれば、いずれ生活のために俳優とは別の道を選択していくかもしれません。
 
 
彼らは決してファンの声をごはんにしてるのではありません。ちゃんとお芝居をして収入を得てごはんを食べています(バイトしてるよどうせっていうツッコミはちょっとごにょごにょ)
 
 
 
 
経済的な理由でなかなか行けないことだってあります。でも努力すればもしかしたらちょっとだけでも、1公演だけでも観に行けるかもしれないですよね。その努力はしてほしいなぁって思います。
 
それに舞台は絶対映像より生で観た方が面白い!絶対!だから映像だけとか本当にもったいない!
 
 
 
私自身は別に自分が楽しければOKなゲスおたくなので、他人の金落とし状況とか正直どうでもいいです。
 
ただ、たまに見かける俳優の引退発表。今までその俳優のリプやコメントなんて数える程度しかなかったのが、引退発表の途端に一斉に湧いて出てくるおたく、引退にショックを受ける茶の間を見ると、なんだかなぁと思うんです。
 
引退を惜しむリプやコメントの数見ながら思うのです。きっと元々、普段からこれくらいリプやコメントの数が来てたら。会いに来てくれてたら。この俳優はもしかしたら、引退を踏みとどまったかもしれないのにな…って。
 
 
 
さよならなんていつ来るかわからないから。
 
私はもしその時が来ても「やれるだけの事はやった」と満足して、ちゃんと見送ってあげられるように。会える時はちゃんと会いに行こうって思います。
 
 
 
 
 
 

▫SNS更新しない俳優問題▫


推しがSNS更新しなさすぎ問題について - 客席の暗闇の中

こちら友人がRTで回してきたので読みました。ありがとうございます。




舞台やってる若手俳優って、基本的に舞台本番中かイベントの時しか会えません。そしてそこそこタイトスケジュールで舞台出演している俳優でも2~3週間の稽古→本番→稽古……と、稽古期間はもちろん会えないので、まあだいたい1ヶ月の間で推しの姿を見れるのは本番の日数にもよるけど全通したって平均1週間くらい?ですよね。ロングラン公演だったら話は別だけど。




なのでおたくは概ね月1回7日程度しか推しに会えず、そこに向けて仕事とか学校とかを頑張っています。会える日を心待ちにして。



突然話が横道に逸れますが、全通厨って俳優には暇人って思われてる節があるらしいです。いやほんとそう思ってる若手俳優は胸倉掴んでどつきまわしてやりたい。全通ってさ!お金すごいかかるしさ!マチソワだったら休みも取らないといけないんだわ!たまにマチネ前に仕事してソワレ後に仕事して、そのまま寝ないで翌日マチソワとか訳わかんないタイムスケジュールだから!そして本番期間以外は馬車馬の如く働いてて!最後の現場も無いまともな休みっていつだったっけ……?みたいな生活してるよ!とてもじゃないけど暇人じゃない人ばっかりだよ!



だからほんと会える日が活力なんです。他にもプライベートで遊ぶとかもあるけど。やっぱりガッツな若手俳優厨は、推しに会える日の為に頑張ってるんです。忙殺されてるんです。時に推しのことを忘れかけるくらいに。




で。




この案件に関連して、前に某botで流れてきた言葉にとても感銘を受けたことがあります。




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若手俳優とおたく。そこにとても高い壁があるのは百も承知なんです。あくまで私達おたくから見えている推しは「若手俳優としての彼」で「仕事モードの彼」であり、私達に見えない部分の彼らがきっとあることも、よーく理解しているつもりです。




なのでいくら傍にいたい、会いたいと願っても叶わないことも、わかってます。それでも、頻繁にSNSを通して言葉のキャッチボール(1往復しかしなくても)が出来ることで、忙殺される私達の日常にちゃんと推しの存在を感じられるんです。高い壁のある関係性だとしても、なんとなく推しを近くに感じられて、それだけでとても幸せなんです。



でも推しが全然SNSを更新しないと、だんだん推しの存在自体あやふやになってきます。クラスメイトや会社の同僚じゃないので、向こうから情報が発信されなきゃ生きてるかすら分からないんです。そのうち忙殺される日常に飲まれて、推しの事を考える時間すら削られていって、もしかしたらそのうち推しに会える現場期間前に、おたくとして力尽きてしまうかもしれない。(精神的に)そばにいてくれない遠くの推しより、もっと近くで(精神的に)寄り添ってくれるものに、心が移ってしまうかも。



まあちょっと極論ではありますが、それだけSNSから発信される推しの言葉って、きっと若手俳優が思ってる以上に破壊力あるんですよ。そのたったひとつのツイートやブログ記事で、よっしゃー明日も頑張るべー!って元気回復出来ちゃうんです。


なので常に傍にいてほしいなんて叶わないことは言わないから、せめてそばに居ると【勘違い】させてほしいんです。SNSというツールを通して。




SNS更新があんまり無い俳優は個人的に推していけそうにないです。たぶん今なら更新断絶3日目くらいで気が狂う、笑。昔は7日間くらい経つとSNSで推しを呼んでた(?)感じですが、たぶん今はもう頻回更新に慣れてしまったので無理。


いやたまに毎日更新してます!でもすごい雑!適当!っていう子もいます。それについては賛否両論かもしれませんが、私はそれでも毎日生存確認させてくれるのはありがたいのかなって思います。ただ女と遊んだ日に明らかに嘘だと分かるようなことは書くなよ??バレて燃えるから。しかも他の俳優を巻き込んで炎上とかもあるから気をつけて()





若手俳優とSNS、ハイリスクハイリターンです。炎上とか付け入る隙はいつも大体SNSがきっかけなので。最初からそのようなツールを持たなければ、こっちも端から期待しないし、燃えるリスクも減るし、ある意味1番かしこい選択なのかもしれません。


ただSNSというツールを持ってる俳優については、こちらもどうしても更新を待ち望んでしまいます。元気かな?生きてるかな?何してるのかな?稽古頑張ってるかな?と。




おたくと若手俳優の距離を縮めるツールであるSNS。その存在が本当にいいことなのかは、よくわかんないです。ただ、せめてそのツールを持っているのであれば。是非毎日とまではいかなくても私達おたくの日常の中に

寄り添っていると勘違いさせてくれたら


幸せだなぁって思います。







余談

推しがSNS更新した時に、コメントやリプが少ないと見てるこっちが悲しくなります。

別に全部に全部お返事しろとは言わないけど、せっかく推しが投げてくれたボールに無反応でいられるのか不思議です。そのくせリプ祭りには突然湧いて出てくるおたくってほんと謎。突然リプ返した推しにブチギレだす普段リプしないおたくもほんと謎。

普通の人間関係構築にあたって、自分が投げかけた事に対して無視されるって嫌ですよね?私は推しにそんな思いさせたくないので、時にクソリプもありつつ(ごめんね!)、なるべくお返事はするようにしています。むかつくことがあったらさすがにスルーするけど。

推しの言葉にアクションを取らないおたくは、そのうち推しのSNS更新が滞っても文句言わないでくださいね。それはきっと多かれ少なかれ、あなたが撒いた種なのだから。

▫無事に推しの舞台が終わった話▫

 

先日、推しの舞台が無事に千秋楽の幕を下ろしました。久々に千秋楽で大号泣した舞台でした。

 

泣けた要素は作品のストーリーとか、通ってた結果愛着湧きすぎたとか、推しの成長に感動したとか色々要素がありますが、私はそのたくさんの泣き要素の中でひとつたぶんちょっと他の人とズレてるかもしれない?と思うことが1つ。

 

 

それは

「無事に初日を迎え、無事に千秋楽が終わること」

 

 

 

 

思えばこの数ヶ月…いくつかの舞台作品で機材や音響のトラブル、出演者の病気などで公演が中止になってしまったという話を何度か耳にすることがありました。

 

私自身まだ自分の入った舞台が公演中止となった経験はありませんが、そうなってもおかしくなかった事案には数々遭遇してきました。それは公に知れ渡るような事案もあれば、きっとほとんどの人は知らなかっただろう事案まで様々です。

 

 

 

特に印象的なエピソードを2つ。

 

1つめは私の友達の推し舞台初日の話(無断掲載だから怒られるかも…駄目だったら連絡ください)。

初日に身内で超絶いい席で4連番したんです。シリーズ物の舞台で、前回も初日にみんなで立てなくなるほど泣きまくるような舞台で。その日も初日が始まり案の定泣いたんですが、隣の友達が突然凄まじい力で私の腕を掴んで凄まじく泣いてて。どうしたの?って聞いたら「◯◯(その子の推し)、怪我してる」と。

私は初日の劇中観ていて全然気付きませんでした。でもその子は推しの動きを見てすぐに気付いたんですよ。後日改めてその子の推しに注視しながら観劇したのですが、言われてみれば確かに!という感じ。正直言われなきゃ千秋楽まで気付かなかったと思います。

で、確か千秋楽後公に発表したのかな?なかなかの大怪我だったそうです。そしてやっぱり大多数の人がその大怪我に気付いていなかったようでした。正直時期が時期なら降板や中止もやむを得なかったような怪我でした。でもそんな大変なことになってただなんて、きっとほとんどの人は気付かず通り過ぎて「当たり前のように初日が始まり、千秋楽が終わった」んだろうなぁって思います。

 

キャストが実は怪我してました案件は他にもいろいろ経験あります。私自身予め知ってた・途中で気づいたような案件もありますが、言われるまで気づかなかったこともあるし、きっと言われることもなく気づかなかったトラブルもたくさんあったんだろうなぁって思います。

 

 

 

あともうひとつの印象的なエピソード。

 

主演の子が稽古期間終盤に倒れちゃったんですよ。元々稽古期間中からSNSの様子はちょっとおかしくて、友達と「なんか変だね」とか言ってた矢先のことでした。

そして代役として白羽の矢が立ったのが、私のその時の推し、本番1週間前の出来事でした。

ただその舞台、殺陣あるわ台詞量半端ないわ舞台でして。今のファンの方からしたらもしかしたら意外!って思われるかもしれませんが(いや今のことは知らないけど)、元推しは当時すごいスロースターターだったんです。本番始まってから急成長していくタイプの役者で。しかも運動苦手(ポテンシャルはあった)(だから最近はなんか良いらしい)、台詞は毎回噛む飛ばすという、決して器用な子ではありませんでした。

そんな子に突然尋常じゃない量のセリフも、特殊な道具を使った殺陣も、1週間で出来るはずもなく。選ばれた選択はあまりに残酷な、キャスト変更(出演者内で入れ替え)でした。当時の心境としては、いっそ中止にしてくれよと思いました。

突然主演を任せられ、そして主演を降ろされた私の(元)推し。キャスト変更からたった2日(だと思ってたら最近聞いたら実質1日だけだったらしい)の稽古で始まった本番。もちろん初日は正直ぐっだぐだでした。でもキャストのピリピリ肌で感じるほどの集中力と、やり遂げようとする熱意と。回を重ねる毎に形になっていく作品と。

 

中止になっても誰も責めなかったような出来事だったと思います。いろんな思いもあったと思います。それでも千秋楽まで走り抜けてくれたこと、本当に感謝しています。たぶん俳優おたくを続けてく限り、この出来事は一生の宝物であり、一生のトラウマです。

 

 

 

話を戻していきますね。

 

 

以前の記事でも少し触れましたが…初日の幕が無事に上がり、千秋楽の幕が無事に降りること。それって当たり前でなくてはいけないけど、実際問題当たり前のことではなく、実はすごいことなんですよね。

 

 

 

なんかこんな事書くと、今の推しが実は怪我を押して舞台やってたのか!?と勘違いを生みそうなので先にお伝えしておくと、推しは(知り得る限り)大怪我等は無く千秋楽まで走りきりましたよ!

 

でもいつ怪我しても、いつ声潰してもおかしくないような感じではありました。あんまり今の推しの仕事については「心配」とか「ヒヤヒヤする」なんてことはなく、全幅の信頼を寄せていて。なので今回もそんな心配とか、毛頭なかった…つもりでした。

でも千秋楽が無事に終わった瞬間に「ああ、よかった。無事に終わった。」と思った瞬間に、ただでさえ劇中の時点で泣いてたのが更に涙止まらなくなって死んだ()

 

私多分自分で気づかなかっただけで、相当心配だったんだと思います。相当ヒヤヒヤしてたんだと思います。怪我したらどうしようとか、声潰れたらどうしようとか。

そして無事に幕が降りた瞬間に、その極度の緊張から釈放された安心感で涙腺崩壊したんだと思います。もちろん他にも泣いた要素多々あるけどね!

 

 

 

 1つの公演を作り上げるのには、たくさんの時間と労力が必要で、そこが全て噛み合って初めて「無事に初日の幕が開き」「無事に千秋楽の幕を降ろす」ことが出来ます。ただ商売なので、噛み合わなくても幕は開くこともあります。もしかしたらたくさんのトラブルの上に、あなたの推しは涼しい顔を[装って]立っているのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 推しが今日も元気でいてくれることに、元気に俳優してくれることに感謝感謝。 

 

 

 

 

 

 ※だいぶ前に書いて完全に上げ忘れてましたごめんなさい。