俳優おたくの掃き溜め

舞台や若手俳優のおたくが好き勝手書くところ

▫️浪費図鑑を読んでわかった、おたくと俳優の温度差▫️

まず私がこの本を買おうと思ったきっかけですが、俳優の寺山武志さんのこのツイートを目にしたことからでした。

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何故若手俳優が読むべきものなのか?愛を感じたとは?と不思議 に思い購入しました。

 

最初にパラパラっと読んだ感想としては「別に…」というのが正直な所でした。若手俳優おたくの項目を読んでも「事実は小説より奇なり」だなぁと思いましたし、他のジャンルのおたくについても「絵にそんなにお金つぎ込むことは理解できない」という感じであまり真面目に読む気になれず。忙しかったのもあって暫くそのままお部屋の本棚にしまったままにしていました。

 

ですがちょっと空き時間が出来たこともあり、またせっかく久々に本を購入するという所まで至ったもの、推し以外に関しては財布の紐ガッチリ勢*1の私は「このままでは勿体ない!何かを得なければ!」とドケチ魂で再度この本を読みながらいろいろ考えてみました。

 

 

まずわかったこと。他のジャンルのおたくが各々の推しにお金をかける事に対しては、やはり私には理解が出来なかったということ。

 

例えば私はグッズ厨ではありません。なので収集癖もなく、舞台グッズのランダムブロマイドとかもほとほと興味がありません。缶バッチとかアクリルなんとかに至ってはこの世で最も要らないグッズだと思ってます。それでもまあひととおり推しのが揃えばラッキーだな、程度なので揃わなくても「手に入らなかったものは最初から存在してなかった」と思いますし、生で観る推し至上主義なので、生じゃない推しにはあまり興味がありません*2

ですがこの前は久々にランダム案件でお金使いました。と言っても全盛期(?)にはボーナス半分以上を100円玉に崩してガチャの機械に吸い込ませてた頃に比べたら*3、大した量はやってないんですけどね。

それでも久々にグッズを整理して、交換ツイート流して、グッズ梱包して、取引して…っていう作業がとにかく苦痛でした。思い返せば先述の頃も取引めんどくさくなって途中で締め切っちゃって、残りは赤字覚悟でKに売りに行ったなぁ…なんて思い出しつつ。でも所謂「グッズ厨」という方は恐らくあれが苦じゃないんでしょうね。そりゃあ推しのグッズが手に入る訳ですし、それだけグッズに愛情を注いでいるのであれば、丁寧に梱包してお渡しもするでしょう。別にそれを馬鹿にするとかではなく、単純に「私には持ち合わせていない愛だな」と思い知りました。

 

でも逆に二次元おたくの友人と話していると、友人は私のチケット業務量に驚きます。交換譲渡探して、梱包して、メモ紙に簡単にお手紙書いて、取引。「よくやるね」と言われますが、私にとっては至って当たり前の事で、(梱包はめんどくさいけど)チケットが届く瞬間の楽しみがあって、届いた人にも喜んで貰えたらいいなぁなんて思いがあって。だから大切に扱うし、苦ではないんです。でも二次元のおたくにとっては…否、舞台厨俳優厨以外には紙切れひとつに情熱を燃やす私たちの姿は奇異に見えるのかも知れません。同じ演目を何回も観る私達のことは理解できないかもしれません。

 

 

長々語りましたがつまり要約すると、自分の好きなことっていうのは違うジャンルの人には理解されにくいし、自分も相手の好きなことに対して理解しにくい…というお話。

 

で、これを俳優とおたくという立ち位置に置き換えます。俳優のほとんどが「おたく」というのをしたことがない人種だと思っています(最近は増えてきたけど)。「芸能人に、舞台に、グッズに、ぼこすかお金をつっこむ」という行為に対して、たぶん私が先述の「絵に対してお金をつぎ込む意味がわからない」という感情と同じものを俳優達も抱いているのではないかなぁって、思いました。この浪費図鑑を読んでいて。奇異に見える他ジャンルのおたく、これはたぶん若手俳優がおたくに思う感情に似てるのかなぁって。

 

 だから「俳優はおたくの気持ちなんてわかってくれない」「お金をかけても引かれる」っていう事になるんだと思います。私も推しのグッズじゃんじゃか買って推しが引いてるのも知ってます。プレゼントじゃんじゃか入れて「無理しないで」って前の推しにも言われてきました。私は何でそんな事言うの!?と逆にキレたこともあったんですが、まあ、理解できないですよねwなんでこんなことにここまでお金使うんだろう??ってなりますよねww私が例えばグッズ厨に「所詮無機物じゃん」って思うのと同じように。

 

 

引いてしまうこと、理解できないことはしょうがないと思ってます。私も自ジャンル以外は正直理解できないと思うので。ただひとつ、若手俳優には是非心得て頂きたいことがこの本を読むとわかるかと思います。

 

 

お金を高く積み上げたものが偉いとか、高いお金使えるほど愛が深い…とは言いません。それはなんかもう賛否両論招きそうなので。

 

ただ間違いなく言えるのは

「愛がなければ、お金は出さない」

ということです。

 

 

好きじゃなかったら、興味がなかったら、楽しくなかったら。私達も慈善活動をしている訳じゃないので、そんなことにはお金は使えません。好きだから、楽しいから、興味があるから、頑張って欲しいから。だから私達は対価としてお金を使うんです。もちろん出せる額は人それぞれだけど、少額でも大金でも、みんなそこに何かしらの愛情*4があるからお金を出せるんです。現場に行こうとしたり、グッズ買ったりするんです。

 

だから舞台や俳優にお金を使うファンのことを、どうか若手俳優達は引かずに、(実際の気持ちはどうであれ)受け入れて貰え(るフリはしてくれ)たらいいなぁって思います。別に浪費はお金が有り余ってるからとか、暇だからとかじゃなくて。浪費することで私達は愛とか気持ちとかを何とかして届けたいと思ってるんです。

 

理解してくれなくていいんで、「ただの浪費癖のある女達」という勘違いはしないでほしいなぁと思います。

 

そしてお金を使うおたくに「無理しないで」と言うのは出来れば止めた方がいいと思います。気を使ってくれての言葉だっていうのはわかるんだけど、「無理しないで=そんなにお金を使わないで」っていうことだし、それはこちらの気持ちの表現…もっときっぱり言えば愛情表現の否定になりかねないので。「無理しないでって、じゃあどうしたらいいの?」と思い悩んだおたくの末路はもしかしたら「否定されてしまったから降りる」かもしれません。

 

 

 

いや、しかしちゃんと理解してくれている寺山さんすごい!って思いました。すみません、推しじゃないです。でも昔寺山さんがご出演されていた舞台作品のアドリブでの言葉が強烈に印象に残っていて、元々このひとすごい達観してる!って思ってたのですが、今回の事でまた達観してるなぁ、そうやって言えて、受け止められる寺山さんかっこいい!って思ったのでした。今の推しが最後の推しって決めてなかったら推してた*5

 

 

*1:つまり推し関連は財布の紐とか無くてただの敷布の上の諭吉状態

*2:でもSNSのお写真はうひゃー嬉しいー♡ってなるのは何故なのか

*3:尚そんなにやっても推しの写真入りのものは自引き出来なかった模様。交換で数個手に入れることは出来ましたが。

*4:別にリア恋的な愛に限らず

*5:今の推しを降りる時はおたく辞める時って決めてます

▫️命短し動けよおたく▫️

 

以前のエントリーでチラッと書いた「おたくとしての寿命」のお話。

ここでのおたくというのは俳優おたく、そして現場に通いまくるガッツの事を指すこととします。

 

 

 

現場に足繁く通うというのは時間とお金を多く消費します。それは単純に現場に行く・現場で使うものだけではありません。現場に行く為の服、髪や肌のメンテナンス、現場で使うお金を稼ぐための仕事やバイト…おたくは常に毎日フル稼働です。

 

ただ人生で考えるとおたく活動にそこまで時間とお金を割ける期間ってそんなに長くないんじゃないかなーって思います。例えば結婚したり子供が生まれたりすれば当然そっちにお金や時間のウエイトは移らざるを得ないです。もちろんそのような環境下でもおたく自体は出来るけど、独身の若いガッツよりは当然どう頑張っても通えないし、周囲の目も厳しいと思います。

 

あと結婚出産とかしなくても、来る年には抗えない訳で。現場のない期間あほみたいに働きまくる体力や、マチソワ連日する体力もどんどん奪われていきます。今まではマチソワしながら夜働けてたのが体力失われれば仕事を休んでマチソワする。でも稼ぎが減ればそれだけ現場に割ける金額も減る…の悪循環です。

 

 

 

なのでまず物理的におたくとして最前線で動けるのって、若くて体力があるからこそ出来ることなんですよね。幸いまだ私自身は周囲も驚く体力馬鹿なので大丈夫ですが、まぁ今みたいに動ける期間はそう長くないなぁという予感はしています。いくら気持ちは前向きでも、来る年には勝てません。

 

 

 

 

あと体力金銭面以外にも悩ましいこと。それは自分のビジュアルの変化です。いや今だって底辺突き抜けるくらいくそビジュアルなんだけどね!まあでもくそビジュアルなりに最低限のケアはしているし(人並み以下だけどな)、服も自分に似合うだろう範囲であれこれ悩んで決めて、現場に行きます。

 

でもこれも来る年には勝てないわけで、年々鏡を見る度に悲しくなります。更なる努力を重ねれば良いのかもしれないし、実際昔に比べたらそこに割く労力も増えてきたけど、それでも何とか劣化を食い止めるくらいが精一杯。昔のチェキと今のチェキを比べると…()

 

 

想像してみてください。ビジュアル5億点の若手俳優がいます。そこにくっついて回るおばさん。何その地獄絵図。同じ花でも周りに蝶が舞ってるのとハエがうろうろしてるんじゃ、花への印象も違うでしょう。ひどい話かもしれませんが、私もバリバリ若いおたくしてた頃は、明らかに結構年上っぽいおたくがガッツしているのを見て「痛いなー」って思ってたこともあります*1。たぶん今、もしくはこれから私はそんな「痛い」おたくになっていくんだと思います。

 

 

なんかそう思うと推し推してることが兎にも角にも申し訳なくて、好きだ応援したいという気持ちと、いつ一線から手を引くかという気持ちの中で揺れ動いています。もちろん好きだ応援したいという気持ちは今のところ変化がある訳では無いので、一線を引いたとしてもそこは変わらないです。ただ最前線で追いかけることが推しの不利益に繋がることは嫌なので、いつか…そう遠くないうちに今よりペース落として前線からは引かなければなぁ、とは思っています。一応前線を退くタイミングはふわっと決めています。私のおたく寿命が尽きるのが先か、そのタイミングが訪れるのが先か。出来ればおたく寿命が尽きる前に、そのタイミングが来てほしいです。私が一介のジャガイモに戻っても、推しがそんなこと気にも止めなくなるその時まで。

とか何とかだいぶ前に書いたんですけど、ちょっとまだまだ前線おたく辞めれそうにないです、笑。これは健康に気をつけつつビジュアル向上頑張るしか…がんばろ…。

 

なので若いおたく達に言いたいのは、そうやって推しを好き好き言っても許される(?)期間はそう長くないから、まじで時間とお金が自由に使えるうちに遊べ!推せ!と言いたいです。

 

 

 

 

あともうひとつの側面からのおたく寿命の話もあります。追いかける熱量と、それに比例する寿命の短さについて。

 

ですがこれはまたいつか別の機会に書きますね。 そちらの方はもう少し考察したいので。

 

 

 

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気付けば読者数300超えてました。ありがとうございます。相変わらず書きたいことはあるのに、無節操に手を出して結果全く進まないエントリーだらけですがひとまず元気です。推しも元気です。

 

*1:昔はほら今よりキチってたから

▫応援するということ▫️

 

泣きそうになる匿名はてなダイアリーを見てしまった。

 

https://anond.hatelabo.jp/20170715094250

 

 

 

非常に胃に来る内容でした。「応援」の在り方について、役者側から言及したお話。

 

▫茶の間(在宅)に覚悟しておいて欲しいこと▫ - 俳優おたくの掃き溜め

▫「行けないけど応援してます」が非難される理由▫ - 俳優おたくの掃き溜め

 

過去エントリーでも度々話題にあげていた内容ですが、あーまぁ、ドンピシャって感じですよね。

 

 

本当にこの世界は競争社会。生き残れるのは一握り。大きい舞台に出るまでも大変だし、仮に1発当てて大きい舞台に出ておたくを付けたとしても、そこからおたくの数を維持するのはとても難しい。2.5俳優(って言い方も好きではないが)がストレート舞台に出た途端に客入りの悪さでえらいこっちゃみたいなのもよく見かける。かつて有名だった俳優がひっそり引退していく様も度々見てきた。

 

私は演じる側の人間ではないものの、演じる側の人間の友人は何人かいる。ある程度おたくをつけている人から、まだおたくを付けてないアンサンブルの人まで様々(ってほど多くもないけど)。聞くところによるとやはりとても大変そうである。稽古場が家から遠くて交通費どうしようとか、その間のバイトどうしようとか。役者の仕事は好きだから続けたいけど、生活がギリギリで大変…と嘆く声もよく聞く。

 

でもみんなこの仕事が好きで、好きだから生活が苦しくても頑張れると言う。そんな友人達を私は心底尊敬しているし、これからも頑張って欲しいなぁって思うので少なくとも1回は舞台に足を運ぶようにしている。もちろんチケ代は全額出すしグッズも買う。私なりに応援をしているつもりだ。

 

 

 

で、最初のエントリーでも言及されている売上ランキング。これね!ほんと!あるからね!売上がモロに客に見える鈴木〇さむ氏が絡む舞台とかあるけど、あれに近しいものは普通に裏側では繰り広げられてます!まじで!*1

なので先日某劇団の売上に応じた報酬みたいのが公表されて批判を買い、結局内容変更されたっていう騒動もあったけど、こちとら売上に今後の人生かかってる役者を多々知ってるので「塩おにぎり出るだけ良心的じゃね?」って思ったよ。だって別途ギャラは出るんでしょ?まぁ売上がおたくにモロわかり状態にして競争を煽る手法は良くないと思うけどね。

 

 

とにかく前のエントリーにも書いた通り、舞台俳優は売上至上主義なんです。映像の俳優やゆーちゅーばーと違って広告収入とかないんで。だからほんと、頼むから、推しの活躍をこれからも「応援したい」なら、現場来てください。ほんと。まじで。

 

 

 

ただ、おたくにだって事情があることもわかる。

 

趣味に費やせる時間やお金は十人十色だし、応援の仕方も1人を全力で応援するパターンもあれば、複数の人を広く浅く応援するパターンもある。こればかりはあまり無理しろとも言えない。無理が続けばそれだけそのおたくの「おたくとしての寿命*2」を縮めることに繋がるから。

例えばチケット捌けてないなーって思ったらチケットを買い足して友人知人を無償で招待する…っていうのは濃いおたくならまぁ珍しくもないやり方だと思うんです。私もやるし、おたくの友達に招待されることもあります。だけどそうやって自分のキャパギリギリかキャパを越えてこれをやり続けるのは、かなり苦しい。苦しくてもそれなりの見返りがあればいいのかもしれないけど、見返りがあるとも限らない訳で。しかもこの方法ってその場では確かに席は多少埋まるかもしれないけど、結局その俳優におたくがつくわけでもないから長期的にそこまで有益な手段ではないと思うんだよね。決してその手段を否定はしないんだけど、無理はよくないよなっていうのはある。そこまでしてくれ!なんて言う俳優はたぶん(思ってたとしても)いないと思うし。

 

 

話を戻します。

 

つまりおたくにも事情があるから、全通バッチリ通える人もいれば、1~2公演が精一杯な人もいる。またはたまーにしか行けないって人もいる。それはもうしょうがない。自分の身の丈に合った方法で応援して、楽しめてるおたくが1番勝ち組だと思うし。

 

でもやっぱりその俳優をこれからも見ていたいなら、応援したいなら、なるべく現場に行ってお金落としてほしいなーって思う。舞台俳優は無償コンテンツではない。売上が少なければ収入も少なくて、ご飯が食べれなければ生きていけない世界だから。生活のために夢を諦めなきゃいけなくなる世界だから。売上が少なければまじで家で塩おにぎり食べてるかもしれないよ!いやほんと冗談じゃなくて!

 

 

 

最近は私が思うに舞台に行ったり俳優を推したりするおたくの数に対して、若手俳優の数がちょっと多いと思う。需要と供給のバランスが崩れてきてる。つまり原作厨を新規顧客として捕まえるのが難しくなってきてるのかなーっていうのを実感している。だからこれからはだんだん俳優同士でおたくの奪い合いになっていくんだと思う、てか既にそうなってきてる気がする。おたくを他の俳優から奪うってかなり難しいから、これからは生き残りがもっと厳しくなるんじゃないかなーって予想している。

 

 

私は推しの活躍をこれからも観ていたい、応援させてほしい。おたくとしての寿命が尽きるまでは。まあ売れたら売れたで変なおたく付くのは嫌だなーとか*3、遠くに行ったら寂しいなーっていうのはある。ただそんなことよりも大前提として末永く応援するには推しをもう少し高いところまで押し上げていかないと、いつか推しを応援できなくなる(=推しが役者を辞める)日が来てしまうかもしれないことの方がよっぽど困る。なので、売れたら売れたでびーびー言いそうな気がしなくもないけど、「これからも応援したい」という欲のために推している、現場に通うのである。

 

茶の間の存在自体は否定しない。茶の間は可能性だと思うから。茶の間から現場厨になる可能性を秘めてるから、消えろとかは思わない。でもやっぱり「行けないけど応援してます!」 とか役者に言っちゃう人はとりあえずよく考えてほしい。いや本当に仕事や学校がくっそ忙しくて今回は泣く泣く無理なんです…とかならギリッギリ、百歩譲って認めよう*4。でもそういうことリプしてる人のホームに飛ぶと、結構遊んだりする余裕あるっぽいし他の現場には通いまくってること多いからね。これはもう控えめに言って黙ってろ✩って思うし、推しがいつか消えてもびーびー言うなよ!?びーびー言い出したらはっ倒すぞ!?

 

 

 

最後に

 

 

冒頭のはてな匿名ダイアリーを書いた方へ。

 

その苦しみを私はおたくという立場でしかないけど痛感することがよくあります。力不足で申し訳ない…と思うこともあります。お前俺のおたくじゃねーだろ、そう思うなら推せや!って話かもしれません。ごめんなさい。

 ただ、決して自分をあんまり卑下しないでほしいです。あなたの片手で足りるようなファンは、きっとあなたが自分を卑下する程に苦しむと思うんです(今回は匿名という形なので大丈夫だと思います。溜め込んで爆発してしまうよりはこういう形で吐露してもらえた方がいい)。そのファンはきっと貴方のことが大好きだと思うんです。たぶん他の誰よりもキラキラして見えていると思うんです。それは他の誰でもない、貴方がいいから応援してくれてるんだと思います。数は少ないし、貴方の望むものではないかもしれないけど、どうか片手で足りるファンでも、そういう存在がいることを誇りに思っていてくださいね。いつかその片手で足りるようなファンが「応援しててよかった!幸せ!」と周りに誇れるような俳優で、これからもあり続けてほしいです。私はきっと貴方のおたくではないから結局口だけになっちゃうけどね。「これからも頑張る」と言ってくれる貴方と、貴方のファンが、幸せって思える毎日…夢を叶える日が訪れることを願っています。

 

 

 

*1:私も最近まで知らなかったんだけど、某役者のマネージャーがうっかりSNSで口滑らせて知りました。しかも単なる売上自慢みたいな感じだったのでいつか面と向かう日があったらうっかり髪の毛掴んで引き摺り倒しそうなので2度と会いたくない

*2:詳しくはいつか書きますが、ざっくり言うと応援出来る時期は限られているって話

*3:自分を棚に上げてなに言ってるんだっていう異論は認める

*4:ここで「おめーに認められる筋合いねーよ」というのはぐう正論

▫️二つの乙女ゲーム舞台に見た、2.5乙女ゲーム舞台の在り方▫️

 

縁あって最近乙女ゲーム舞台を2作品観劇致しました。

 

イケメン戦国 THE STAGE~織田軍 VS "海賊" 毛利元就編~ | 公式サイト

(こちらのリンクはこれからの新作ですが、観劇したのは真田幸村編)

 

夢舞台 艶が~る 初宴 | 2017年6月17日~25日 全12公演 新宿村LIVEにて上演!!

(こちらは現在公演中、明日千秋楽かな?)

 

 

結論から申し上げると、両方期待値低かったのに実際観たらとても良作でした。ナメてました。

 

 

 

どちらも歴史上の人物と恋愛をする乙女ゲーム「イケメン戦国」と「艶が~る」を原作とした舞台です。私はいずれもゲームはあまりよくわからない(ちょっとだけプレイしたり調べたりはした)状態での観劇でしたが、舞台作品としてしっかり成立する作品だった為、かなり楽しんで観劇することが出来ました。

 

 

 

 

今は2.5舞台が本当にたくさん世に生まれています。その中には「人気原作を人気俳優使えばお前ら満足だろ?」と思いっきりこちらの足元を見ている作品もあります。足元なんていくらでも見てくれやとは個人的には思っているものの、それでクソ舞台を投げつけてくるのだけは勘弁していただきたいものです。稽古期間10日間とかって舞台もありました。案の定クソ舞台でした。控えめに言って消えてください。

 

 

 

 

で、先述の2作品。どちらも特筆するべきは  

【殺陣】 でした。

 

 

乙女ゲーム舞台といえばヒロインとキャラクターの絡みが見所っていうのが一般的ですが、この2作品はどうしてそこまで本気出した??という程に殺陣のクオリティが高かったです。少なくとも乙女ゲームでやるレベルの殺陣じゃないです、いい意味で。

 

 

 

ちょっと話が逸れますが、かなり前に友人が推しがちょっとした運動会的イベントに出た時に「推しの運動してる姿は至高」というお言葉を述べられました。私も大昔推しがそんな感じのイベントに出た時、決して上手くはなかったけど、運動する推しの姿はとてもとてもかっこよく感じた思い出があります。動ける男性はそれだけでかっこよさ5倍増しだと思うんですけど、皆さんもそうは思いませんか?

 

乙女ゲームはプレイヤーをドキドキさせる、ときめかせるのが魅力だと思うんです(あんまりやらないからよくわかんないけど)。2.5次元化されたその乙女ゲーム舞台を観に行くのも、そういうドキドキを求めて…という感じ?なのでしょうか?いずれも原作おたくではないのでその辺りの需要はよくわからないけど…。

 

上記2作品の他にもいくつか乙女ゲーム舞台は観たことあるのですが、なんか作り手が勘違いしてるんじゃね?って思うことが前々からあったんです。それは「イケメン並べてイチャコラさせたらドキドキするだろお前ら」って思われてないか?ということ。個人的にはその考えには断じてNOを叩きつけたい。

 

私達は!それよりも!推しが!運動したり!歌ったり!踊ったり!殺陣したり!そういう姿に!ときめくんです!一生懸命で!華麗な!姿が!観たいのだよ!

(イケメン並べてイチャコラしてる姿が見たいという方、ごめんなさい)

 

残念ながらそんな勘違いをしたまま舞台化される作品も多々目にしてきました。でも上記2作品は、しっかり客席の需要を理解して、ストーリーとイチャコラシーンを大切にしつつも、殺陣にパラメーターを大きく振ってきたのは大正解だと思います。いやまじで両作品本当に全員かっこよかったです。ちょろいので好き好き湧いてしまいました。しっかりときめきました。

 

 

 

もちろん両作品とも殺陣だけではなく凝ったセットで世界観を支えて、ストーリーも原作をやってなくてもついていけるように組んでいたり、笑いや遊びの要素も含ませて飽きさせない工夫がたくさんあったのも印象的です。単純に舞台作品として観ても面白いものだったと思います。原作おたくではないのでキャラクターの解釈違いとかは特になかったのですが、どちらも原作ファンの方にも好評のようでした。

 

 

 

どちらも「乙女ゲームだから…」と敬遠してしまうには実に惜しい作品だと思います。確かに乙女ゲームって、ぶっ飛んだ設定とかで思わずつっこみたくなるような事もありますが。そこは普通のファンタジー舞台も同じことが言えるかなぁと。殺陣は特にどちらの作品も男性でもときめけるレベルでした。是非男性にも観ていただきたいです。

 

 

世の中にもっとこういう「舞台作品としてしっかり練られた2.5舞台」「客席の需要をちゃんと理解した乙女ゲーム舞台」が増えていったらいいのになぁと。

久々に乙女ゲーム舞台として、舞台作品として、良作と呼べる先の2作品を観劇して思うのでした。

 

そしてただネームバリューと役者で釣ってクソ舞台投げつけてくる制作は消えてなくなれ✩

 

 

 

 

▫やる気と態度の話▫


若手俳優の仕事は最近特に多岐に渡っていますね。アイドル活動やゲームアプリの声優など。毎月のようにイベントを打ってる方もたくさんいらっしゃいます。


それらの仕事は俳優自身がやりたくてやってるものもあるかと思いますが、やりたくないけど仕方なく…という仕事も決して少なくないはずです。事務所が持ってきた仕事も、断る権利がない人がほとんどだと思うので(もちろん事務所にもよる)。




で、仮にやりたくない仕事がまわってきた時。露骨に態度に出る人が苦手です。


いや、わかるんだ。やりたくない仕事だろうなっていうことは。他の仕事の方が夢中だっていうのも、この仕事は確かに微妙だなっていう気持ちはわかる、わかるよ。



でもやっぱり拒否権がなくても引き受けたお仕事なんだから。せめて内心どう思っててもいいから、外側にいる私達にそれが露骨に伝わってくるような態度はやめてほしいかなぁって思います。

おたくだって「仕事大好き♡」とか言ってる人ほぼほぼ見たことないです。だいたいみんな脳内で何度職場燃やしてるかわかんないくらい、仕事嫌いです。でもみんな何度脳内で上司ぶち殴っても、実際問題ニコニコ笑顔(を装って)頑張ってます。推しに会えるその日のために、嫌々なのを隠し、頑張って仕事してます。
おたくうんぬんというより、社会人としてやっぱり仕事は真面目(風)にやるって当たり前だと思うんです。



若手俳優なんて特に人前に出る仕事ですし、ある意味夢を売る仕事です。それが嫌々やってる感じ(=現実)を露骨に出してきたら萎えませんか?私は萎えます。幻滅します。少なくともこの現場は行くのやめようとか、お金使わんどこって思います。最悪の場合、その人の人間性疑います(極論)。


あなたにとって嫌なものでも、他の人は大好きだったりするんです。自分が大好きなものを、演じる側に否定されることはすごくつらい。好きだ好きだと言っても、まるで空を切るような感覚。好きだって言うことが、まるでいけないことのように感じてしまう感覚。おたくって基本的に自信が無い生き物だから、誰かに肯定されないと結構しんどいです。他人に否定されることについては大丈夫でも、演じる側に否定されてはどうしようもない。





繰り返しますが好きな仕事と嫌な仕事があるのは当然です。そこを咎めたい訳ではない。嫌な仕事を好きになれ!とは言いません。

でも嫌な仕事でも、多かれ少なかれ自分の周りでいろんな人といろんなお金が動いていることは忘れないでほしいです。そしてコアなおたくに見抜かれたり周りに愚痴るくらいはしょうがないとして、茶の間にまで「あの人この仕事嫌いだよね」ってバレる程の露骨な態度はやめてほしいです。やるからには、ちゃんとそれなりにはやってほしいです。


数年後その態度が、あなたの首を絞めることになりませんように。



(と言いつつ、仮に推しがそういうのを偽り続けてメンタルしんどくなってるってわかったら)(それはそれでおたく的にしんどかったりするから)(バランス難しいね)



※当方推しは無関係です


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お久しぶりの更新になります。
気づけば読者数は250突破してました。いつもスターや読者登録ありがとうございます。


結構いろんな事案について途中まで書いて下書き保存はしているものの、いろんな要因もあってなかなかしっくりくる文章に仕上がらず、更新が滞ってしまっています。もし楽しみにしてくださってる方がいらっしゃったら(いるのか?)申し訳ありません。


本来このブログは140文字に収めきれない愚痴を吐き出すために、日陰でこっそり始めたブログでした。なので正直いくつかの記事がバズったことは想定外で、たくさんの方の目に触れることに怖さを感じているのは事実です。なので一時期はブログごと消してしまおうか?と思っていたこともありました。


ただエゴサ魔なので()皆様の感想を結構よく見ているんですが、何かの役に立てていたり、共感を得られることはやっぱりすごく嬉しいです。あとフォロワーさんにもほとんどの人には正体を明かしていないので、フォロワーさんが当ブログ記事を非難してたり、逆に私のこと嫌いなんだろうなぁって人が当ブログ記事に共感をされているのとかも、なるほどなーって思うこともあります。


なのでこれからもタイトルにふさわしく単なる1人の俳優おたくの掃き溜めとして、好き勝手書き綴っていけたらと思いますので、ふわーっと見守っていただけたら嬉しいです。



ちなみに更新滞ってる間に、うっかりペンが滑って推しには明かしてしまいました(笑)やっちまったな!!!!

▫最前おまいつ問題▫

最近話題の最前にいつも常連がいることに対するアーティストの苦言に纏わるお話。




まずLIVEと舞台だと最前の価値が違うとか楽しみ方が根本的に違うという所は1度棚に上げていきます。




今回は「仮に若手俳優がこういうことを言ったら」という切り口で書いていこうと思います。



とりあえずちょこちょこTLを賑わすこの話題、私はこんな目で見てます。


「おたくが選べるほどいるって貴族ですねうらやましいですはい」

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若手俳優とか地下アイドルが最前おまいつにこんな事言ったら、俳優生命・アイドル生命に関わるって子がほとんどだと思います。それだけ課金勢の数は少なく、貴重です。課金勢って何故か厄介なおたくが多くて、本当は同じく「おまいつ最前空気読めよ……」と思ってても言えないだろうなぁって思います。いつも最前いてごめんね、推しさん。



さすがに後ろ行けよとかはおたく人生ではまだ言われたことないです。ですが仮にもし言われたら、または私に対してじゃなくても他のおたくにそういうことを推しが言ったとしたら、私はその時点でたぶん降ります。いや、確実に降りる。






そう確信するに至ったエピソードを1つ。


推し以外にちょっといいなぁって思う俳優がいたんです、昔。それはもう茶の間レベルじゃなく、実際現場に積極的に行ってて、その人の舞台と推しの舞台と被ってた時も、1日だけ推しを干してそっちの現場に行くくらいにはある程度推してた子でした。


ある公演終演後にその子としゃべる機会があったんです。彼は私の顔を見るなり驚いた顔で「え?今日何処で観てたの?」と聞いてきました。ちなみにその日は後列で観てたので、まぁ気付かないだろうなぁって思ってました。

私「○○列の下手側だよ」
彼「そうなんだ!ごめん気付かなった!」

ここまではまぁ良かった。別に探してくれなんて一言も言ってないけどって思ったけど。でもこの次に彼が発した言葉に耳を疑った。

彼「俺さぁ、7列目より後ろって見えないんだよねー!」


わかる!わかるよ!わかってる!見えないに決まってる!そしてこれが彼なりの優しさだってことは!わかる!悪びれる様子もないし!わかるよ!ほんと素直だね!?

でも私は最高に腑に落ちなかった。それは認識されなかったことではなくて。この人にとって見えない7列目以降の客を何だと思ってるのかと。



私はそもそも舞台を観るにあたり、何度も言うけど客席のことはじゃがいも畑だと思っててほしい人間なんです(ファンサ舞台を除く)。カテコで構われたらふぎゃー好きいいってなるけど(ちょろい)、芝居してる最中は出席確認とかしなくていいから芝居に集中しろ!?って思うタイプです、当たり前だけど。




客席は後列も前列もひっくるめて1つの空間です。運営がその座席の評価を値段等で区別する、私達が譲渡などで座席の優劣を区別するのはわかる。でも演じる側が、芝居をする側が最初から聞かれてもいないのに前列と後列区別するのはどうなのか?後列を「見えない」と切り捨てるのはどうなの???君達は客席の値段が後列も前列も値段が同じなら、同じくらいいいものを届けなきゃいけないんだよ???実際問題それが難しかったとしても、後列のお客様のことだって満足させる気持ちで挑まなきゃいけないよね???



結局このやり取りの後、急速に彼に対するモチベーションは落ちまして。手持ちのチケットは引き取り手の見つからないものだけは自分で行って、後は全部手放してしまいました。面会もしませんでした。たぶんもう話す機会もないと思います。

いつか2.5マジックが解けた時に。埋まらない8列目以降を見て、後列を埋める客の有り難みに気づけたらいいね。





話を戻していきます。


つまりおまいつ最前を煩わしく思うのはしょうがないと思ってます。でもそれを声に出して言う人って、後列のことをどう思ってるのかなって考えてしまいます。歌は、お芝居は、演者の目で見える範囲にしか届けられないもの?なんで後列のファンに、前列と同じくらい素晴らしいものを届ける!という気持ちを諦めてしまうの?



私は先のエピソードで彼のプロ意識(?)の無さにも辟易しましたが、彼に「俺に見えない後列なんて」と切り捨てられた気持ちになりました。むしろそっちの方が正直ショックが大きかったです。


後列にも客はいます。
前列の方が楽しいとか、ファンサ貰えるとか、強いオタクとかあるのもわかります。でもおまいつ最前に苦言を呈する人って、きっと後列を自ら軽視してるんだろうなって思ってしまいます。歌やお芝居は、自分の見えない後列にもちゃんと届けなきゃいけないのにね。




余談。

いじわるですが(?)最近推しに「今日どこにいたかわかった?」と聞いてみました。絶対に舞台上からわからない席に座った日、たまたま面会出来たのでなんとなく。普段絶対そんなこと聞かないんですけどね。

そしたら推しは「わからなかった」と答えました。ですよねー!そして更にいじわるな質問をぶつけてみました。



「普段舞台上から客席ってどの辺りまで見えてるの?」


推し
「ちゃんと全部見えてる。でも今日は満員だったので客席全体を見てたから……」


いや、全部見えるわけないんです。そこそこキャパのある劇場(と言っても中規模分類だけど)だったので、後列からだと客席からだってオペグラほしくなる感じだったし。視力もさほど良くないって知ってるし。

でも推しはちゃんと後列を「見えない」と切り捨てるのではなく、一つの空間として見てくれていました。全部見えるなんてきっと嘘なんだけど、ちゃんとその嘘で私に夢の魔法をかけてくれた。本当に素敵な人だなぁって思った瞬間でした。きっとこの質問の意図は気づいてないと思うけどね。


これからもきっと最前に私は座ることが多いと思います。どんなに大きな劇場でもなるべく頑張りたい。でもきっと難しくなる時だってあると思います。でも後列からもあなたを応援している人がいることを覚えててね。そして劇場の最後列まで、これまでと同じくあなたのお芝居をしっかり届けてね。



(結局ノロケで終わった)

▫茶の間(在宅)に覚悟しておいて欲しいこと▫

 
 
 
さて今回は「茶の間(在宅)」について、もやっと思っていることを書いていこうと思います。いつも通り好き勝手書きますのでご了承ください。
 
かなり前のエントリーの余談で書いた「茶の間に覚悟してほしいこと」をもう少し掘り下げていきますね。
 
 
 
 
 
まずここでの「茶の間(在宅)」の定義をはっきりしておこうと思います。一体どこまでが茶の間なのか?という線引きは界隈によって様々かと思います。
 
 
なのでここではとりあえず!とりあえずね!「茶の間(在宅)=推しの出演作品があっても全く現場に行かないおたく」という事にして話を進めていきます。1作品に対して1公演でも足を運んでいれば茶の間ではない、と今回このエントリでは【とりあえず】定義付けをします。
 
 
 
 
 
 
しかし推しへの時間やお金の使い方は、前にも述べたとおり人それぞれだと思います。なのでくどいようですが、茶の間が決して絶対悪だとは言いません。ただ現場に行かない(=推しにお金を落とさない)茶の間さんには、これだけは覚悟をしておいて欲しいことがあります。
 
 
 
 
それは
 
推しが突然引退しても
『あの時現場に行ってれば…』とか
ゴチャゴチャ言わないでね
 
ということです。
 
 
 
 
 
俳優は立派な「職業」です。ひとつの世界観の中で1人の人物を演じて、私達に感動を与えて、(いろんな意味で)夢を与えるお仕事です。私達はそんな夢や感動を与えてくれる人に、その対価として「チケット」や「グッズ」を買い、人によっては更に「プレゼント」を+αの対価として支払います。
 
 
決して俳優は「職業」であり「慈善事業」ではないのです。いくら綺麗事を並べたとしても、彼らもお金がなければ食べていけないというのは、間違いのない現実です。
 
 
 
 
 
もうひとつ、彼ら若手俳優を抱えている芸能事務所からの視点です。
 
 
 
芸能事務所にとって若手俳優は「商品」で、私達は「顧客」です。事務所は若手俳優という商品を売って、私達の払うお金で収入を得ています(もちろん他にも収入源はあるけど)。売れる商品はどんどん前に出しますし、逆に売れない商品は持っててもしょうがないのでいずれ手放すことになるかもしれません。
 
 
 
 
突然ですが……携帯アプリなどのゲームで「基本無料」の課金アプリ、みなさんは利用されていますか?最近は課金しなくてもそこそこ楽しめるものもたくさんあります。
 
ただそのコンテンツを無課金でそれなりに楽しめるのは、そのアプリは「広告収入がある」そして「課金勢がいる」から成り立つのです。こちらもゲーム会社は商売ですから、何かしらの利益がないと運営していけません。
 
 
俳優やアイドルで置き換えてみると。
 
 
テレビに出られるような芸能人のほとんどは、その存在が広告塔です。広告塔になるからテレビに呼んでもらえるわけです。○○くんが出てるから観よう!という無課金勢がたくさんいれば視聴率が上がる、話題になる。CMであれば商品が売れる。その対価をテレビ会社やCMを出した会社から収入として得る、という感じ。だから映像系の芸能人は茶の間が多くてもいいんです。メイン収入は「広告収入」なので。
 
 
では舞台に出るような若手俳優はどうでしょうか?視聴率という指標はないので「集客力」が問われます。その集客力の理由が、ファンサでも演技力でもとりあえず何でもいいです。
彼らの場合はその報酬の配当も結構シビア。チケットを予約する際に俳優の名前を指定するような舞台は恐らく「チケットノルマ」があるか、ノルマはなくても確実にそれぞれの俳優の集客力を測っているはずです。
 
たくさんチケットを売れば、たくさんグッズを売ってくれれば、それだけの金額的報酬も得られるはず。それに次の作品も呼んでもらいやすくなるという長期的な報酬も得られるでしょう。課金勢が必死に花を出すのも、オタク同士のマウント合戦的な意味合いもありますが、「こんなでかい花を出せる課金厨がこの俳優にはついてます!だからあなたの所で是非この俳優使ってくれたら金落としますよ!」と関係者などにアピール目的…というおたくも結構いるくらいです。
 
つまり舞台俳優の場合、だいたいが「課金勢がいる」ことで収入を得ることになるのです。
 
 
 
 
では舞台俳優に「無課金勢」が溢れたらどうなるでしょうか?もちろん無課金勢が一定数いる分にはかまわないのでしょうが、課金勢がいなくなって、無課金勢が全てを占めたとしたら?
 
SNS上ではものすごく人気があっても、いざ2.5じゃないストレート舞台や個人イベントに出た時に、全然チケットが売れず来てくれる人がほとんどいなかったら……?
 
集客力がなく収入もない俳優は、最初に述べたとおり食べていけなくなります。食べていけなくなれば、いずれ生活のために俳優とは別の道を選択していくかもしれません。
 
 
彼らは決してファンの声をごはんにしてるのではありません。ちゃんとお芝居をして収入を得てごはんを食べています(バイトしてるよどうせっていうツッコミはちょっとごにょごにょ)
 
 
 
 
経済的な理由でなかなか行けないことだってあります。でも努力すればもしかしたらちょっとだけでも、1公演だけでも観に行けるかもしれないですよね。その努力はしてほしいなぁって思います。
 
それに舞台は絶対映像より生で観た方が面白い!絶対!だから映像だけとか本当にもったいない!
 
 
 
私自身は別に自分が楽しければOKなゲスおたくなので、他人の金落とし状況とか正直どうでもいいです。
 
ただ、たまに見かける俳優の引退発表。今までその俳優のリプやコメントなんて数える程度しかなかったのが、引退発表の途端に一斉に湧いて出てくるおたく、引退にショックを受ける茶の間を見ると、なんだかなぁと思うんです。
 
引退を惜しむリプやコメントの数見ながら思うのです。きっと元々、普段からこれくらいリプやコメントの数が来てたら。会いに来てくれてたら。この俳優はもしかしたら、引退を踏みとどまったかもしれないのにな…って。
 
 
 
さよならなんていつ来るかわからないから。
 
私はもしその時が来ても「やれるだけの事はやった」と満足して、ちゃんと見送ってあげられるように。会える時はちゃんと会いに行こうって思います。